プロフィール

kumago

  • Author:kumago
  • 関西在住会社員。読書はもっぱら電車の中。熱中のあまり乗り過ごすこともしばしば。でもそんな小説に出会えたときは最高!
    *各記事のアイコンはAmazonのサイトにリンクしていています。
    Amazonの記事にも作品のあらすじや読んだ方の感想がありますので、ぜひそちらも参考に。
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

骸骨ビルの庭(上)(下) 宮本輝

宮本輝の最新作です。

平成6年2月、47歳の八木沢省三郎は東京の大手家電メーカーの営業マンだったが第2の人生を見つけるべく退職した後、不動産の仲介をするアオヤマ・エンヴァイロメントに就職し、その仕事で大阪の十三の通称「骸骨ビル」にやってきた。

骸骨ビルは昭和16年に建てられ、戦後GHQの接収の後、建主の妾の息子として生まれ認知された唯一の息子である阿部轍正のものとなった。

建主の甥達は、策を弄してビルの所有権を巡り阿部を訴え現在骸骨ビルに住んでいる人間たちの退去を求め、阿部は甥達に流されたでっち上げ話による誹謗中傷の渦中に死んでしまう。
戦後の混乱期に骸骨ビルにやってきた戦争孤児達を阿部とともに育てた阿部の友人茂木泰造は立ち退きの期限となっても退去せず、今やそれぞれに生活を立て骸骨ビルを事務所や住居としているかつての孤児達と骸骨ビルに住み続けていた。

八木沢の任務は、骸骨ビルに寝泊りし、茂木たちを説得し合意の下に骸骨ビルから速やかに退去させることであったが、住人達は八木沢に「ヤギショウ」というあだ名をつけ、自分たちの生い立ち、阿部や茂木の孤児達への無償の愛について語るのだった。

ヤギショウは、積極的な立ち退きの要求は一切せず、かつて阿部、茂木そして孤児達が命をつなぐためにしたように、骸骨ビルの庭に畑を作り出す。

風変わりでありながら、それぞれにやさしい心を持ったかつての戦争孤児達と運命に導かれるように生涯独身のまま、彼らを育てた阿部と茂木の深い深い人間としての情が描かれています。ヤギショウを語り部として、骸骨ビルの住人たちを通して人間の愛情、強さや弱さ、生きることの意味を読者に問いかける作品ではないかと思います。

宮本輝のこの作品に登場するたくさんの人物たちは、親の愛を知らず擬似的な家族の中で育った人たちです。しかしそれ故に愛について苦しみ悩み愛を強く求め、自分に無償の愛情を注いでくれる人間に対して強い愛情をささげたいと願う人たちです。

とにかく、人間、人生の様々なことについて考えさせられる良い作品です。

文章、表現がとても素晴らしいですね。

※単行本です

恋愛  ★★★
スリル ★★★
感動  ★★★★★
総合  ★★★★★

関連記事
スポンサーサイト
THEME:本の紹介 | GENRE:小説・文学 |

COMMENT

初めましてるりこ24歳です

彼氏いない歴2年半になろうとしてます、なかなか相性の合う人と出会えず、好意をよせてくれる人もいたけどダメだった。 一緒にいて楽しくて落ち着く人と、仲良くなって恋愛したい!!甘えさせてくれる人がいいから、年下の人は私には向いてません。よろしくね!ruri11.ko9@docomo.ne.jp

EDIT COMMENT

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。