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傍聞き 長岡弘樹

4編の短編ミステリーです。今、話題の作品ですね。

「迷走」
救急車の隊長、室伏と隊員の蓮川は、まもなく義理の親子になる予定だった。室伏の娘と蓮川が結婚式を挙げるからだ。
しかし、室伏の娘は最近交通事故で車にはねられ車椅子が必要な体となってしまうという不幸を背負っていた。

2人が乗る救急車に駅前で刺された男を搬送するよう指令が入る。
その男は、偶然にも室伏の娘をはねた医者を理不尽に無罪にした検事であった。

搬送先を探すが、受け入れ先が見つからず、蓮川は室伏の指示で娘をはねた医者の携帯に連絡を入れる。

その後、救急車は別の受け入れ先の病院に向かうが、室伏はなぜか病院に入らず病院の周辺を迷走させる。
室伏の意図は?

「傍聞き」
羽角啓子は強行犯係の刑事。同じ刑事だった夫は4年前、以前逮捕した放火犯に殺され、難しい年頃の小学生の娘と二人暮しだった。

現在捜査している通り魔事件の捜査が進展しないまま、啓子の自宅近所の女性老人宅に空き巣が入る。
その犯人として横崎という男が留置される。横崎は以前啓子が窃盗の罪で逮捕した男で、現在啓子の自宅の最寄り駅前の路上で生活していた。
その横崎から啓子に面会に来てほしいと連絡が来る。
横崎に面会した啓子は数日で横崎が留置場から出てくると知り自分や娘への「お礼参り」を恐れる。

「899」
諸上は独身の消防隊隊員。自宅アパートの隣の1軒家に生後4ヶ月の娘と暮らす新村初美と知り合い、彼女に好意を持っていた。

諸上は火災の連絡を受け後輩の笠間と出動する。笠間は最近3歳の息子を事故で亡くし心に深い傷を負っていた。
2人が他の隊員と向かった火災現場は、初美の自宅だった。パートの蕎麦屋から駆けつけた初美は、家の中に娘がひとりでいると告げる。
諸上は笠間と共に娘がいるはずの部屋を捜索するがなぜか見つからない。
899、それは「要救助者」を意味する消防の符牒だった。
なぜ、いるはずの899は見つからないのか。そこには笠間のある意志があった。

「迷い箱」
設楽結子は、罪を犯して服役し更正した男たちを支える施設「かすみ荘」に勤めている。
かすみ荘に住み、近くの飯塚製作所でまじめに働く碓井は、今日から飯塚製作所の社員寮で暮らすことになった。
最後の食事を終え、碓井はかすみ荘を後にするが、結子は碓井が気がかりでしょうがない。
碓井は3年前に仕事の後、泥酔状態で自転車を運転し、小学2年生の女の子をはね、死なせてしまっていた。
女の子の母親から碓井の死を願う手紙を受け取っていた碓井は3年の服役を終え働き出したものの、自殺する恐れがあるのだった。

いづれも、人の「罪」を扱ったミステリー短編で、謎めいたタイトルの意味が、読み終わったときに「なるほど」と思わせる複線に富んだ作品だと思います。
ただ、個人的には短い物語の中で予定調和的に多くのことが盛りだくさんに盛り込まれていて、一気に膨らんで一気に収束するという風に感じられて感情移入できませんでしたね。
どうしても、このような短編は最後に説明的になってしまうような気がします。

恋愛  ★★★
スリル ★★★
感動  ★★★
総合  ★★★

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THEME:本の紹介 | GENRE:小説・文学 |

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