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kumago

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  • 関西在住会社員。読書はもっぱら電車の中。熱中のあまり乗り過ごすこともしばしば。でもそんな小説に出会えたときは最高!
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輝く夜 百田尚樹

「永遠の0」の百田尚樹のクリスマスを主題にした5話の短編集です。

『魔法の万年筆』
34歳の恵子はクリスマスイブの今日、7年間勤めてきた小さい会社の社長から突然の解雇を通告された。
会社の経営が思わしくないことを知っていた恵子は社長や他の年下の女子社員を気遣い、解雇を受け入れる。
今日は恵子の弟の経営する小さな会社が倒産しそうなことを昨日知ったため、ほぼ全財産の200万円を今日振り込んだところだった。
かつて愛し合った男が後輩の女に寝取られてしまったことなどを思い出し、寂れた商店街を歩いていた恵子は、みすぼらしい路上で座り込んでいた物乞いに同情し、ハンバーガーショップでハンバーガーを買い与える。
するとその物乞いが後からやってきて、自分はサンタクロースなので魔法の万年筆をプレゼントするという。その万年筆で書いた願い事が3つ叶うということだった。

『猫』
イベント・プロデュース会社で派遣社員として働く雅子は、クリスマスイブの夜、ハンサムで仕事ができ男性としてとても魅力的な青年実業家社長の石丸とふたり、急ぎの仕事のため残業していた。
仕事の後、信じられないことに石丸から食事に誘われた雅子は、一人住まいのマンションで待つ猫のみーちゃんのことを話す。
すると、石丸は食事後タクシーで送ってくれ水を一杯飲ませて欲しいと言う。強引な石丸に戸惑う雅子だったが。

『ケーキ』
病院病棟でクリスマスイブを迎えている杉野真理子は20歳の若さでありながら、全身に転移した末期癌で今晩にも息を引き取ろうとしていた。
親に捨てられ施設で育った真理子は中学を卒業し美容師になる。努力して確かな技術を身につけた真理子だったが、夢半ばで病に倒れる。
死を悟った真理子は、初めて恋心を抱いた担当医の大原先生や優しくしてくれる美容室の藤崎店長のことを思いながら夢の中でサンタクロースに、「日本一の美容師になれなくてもいいから、もう少し生かして欲しい」とお願いする。するとその瞬間、眼が開き驚異的に完治してしまう。
なぜか右手の親指だけが曲がらなくなったが、退院した真理子はケーキ屋さんになり、夫や子どもにも恵まれる。

『タクシー』
来年で30歳になる依子はクリスマスの夜、友人と飲んだ後乗り込んだタクシーで運転手に酔った勢いで話し始める。
4年前同じ工場で働く和美と沖縄に旅行に行き、スチュワーデスと偽って二人組みのテレビ局のディレクターの男性たちと仲良くなる。
東京に戻ってからもその一人の島尾に誘われた依子は、島尾のことを好きになってしまうが嘘をついていたことを言い出せずにいた。
クリスマスイブに会う約束をしたが、その1週間前に思い切って嘘を詫びる手紙を送り、許せないならイブにはこないで欲しいと告げる。
その結果、島尾から急な用事が入ったのでイブにはいけないと電話で言われた依子は、携帯電話の番号を変えてしまい失恋したのだった。

『サンタクロース』
イブの夜、和子は夫の賢治2人の息子と一人の娘に囲まれて幸せな時間を過ごしていた。賢治と2人になった時、和子は18年前のイブの夜に起こった不思議な出来事を賢治に話し出す。
それは、子どもの頃に母親を亡くし、大切に育ててくれた父も20歳の時に亡くし天涯孤独になった時、付き合いだした彼を事故で亡くし絶望した時の話しだった。
残されたお腹の中の赤ちゃんと共に死のうと決意し、死に場所を探してさまよった見知らぬ街の外れで誘い込まれるように立ち寄った教会でサンタクロースの格好をした神父さんと出会ったはなしだった。

5話とも、短いストーリーですが心に強く響く作品です。
クリスマスイブの独特の雰囲気の夜、孤独な女性に訪れる心が暖かくなる不思議な大人の童話です。
思わず涙が溢れてきますよ。

恋愛  ★★★★★
スリル ★★
感動  ★★★★★
総合  ★★★★★

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THEME:本の紹介 | GENRE:小説・文学 |

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