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kumago

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  • 関西在住会社員。読書はもっぱら電車の中。熱中のあまり乗り過ごすこともしばしば。でもそんな小説に出会えたときは最高!
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神の子どもたちはみな踊る

6編の短編集です。すべての作品の底辺に阪神淡路大震災がテーマとして流れています。

『UFOが釧路に降りる』
秋葉原のオーディオ専門店でセールスの仕事をしている小村の妻は、地震の後、5日間に渡ってまったく何もせずテレビで地震のニュースを見ていた。
そして5日後の日曜日に小村が仕事から帰ってくると短い書置きを残して、家を出てしまった。
 
妻が出て行った後、小村は1週間の休暇を取った。休暇の前日同僚の佐々木に頼まれて釧路の佐々木の妹に小さな箱を届けてくれるよう頼まれる。
釧路の空港で小村を出迎えたのは、佐々木ケイコと友人のシマオさんだった。3人は食事をした後、ラブホテルに行く。

『アイロンのある風景』
茨城県の海に面した小さな町に住む順子は啓介と住んでいた。
ある夜、いつものように三宅さんから電話が掛かってくる。いい流木が集まったからこれから海岸で焚き火をするという誘いだった。
焚き火の名人である三宅さんと順子と啓介はいつものように焚き火を囲む。
関西弁を話す三宅さんは、先月地震のあった神戸の出身だった。

『神の子どもたちはみな踊る』
善也の母親は狂信的な宗教の信者で、神戸で起こった地震のボランティアのため関西に行っていた。
父親のいない善也は、25歳の今まで母親と二人で暮らしていた。
母によると善也の父は『お方』様だということだった。

『タイランド』
さつきは甲状腺の専門的な病理医。世界甲状腺会議が開かれるタイのバンコックで会議に参加した後、1週間の休暇を取った。
友人に紹介された運転手兼ガイドタイ人のニミットの案内で快適な休暇を過ごす。
過去にある秘密をかかえるさつきは。ニミットに連れられてある老女の下に連れて行かれる。

『かえるくん、東京を救う』
東京の信用金庫に勤める片桐が仕事を終えてアパートに帰ってくると、部屋では2メートル以上もある蛙が待っていた。
その「かえるくん」は、とまどう片桐に東京に巨大地震が迫っている、東京を救えるのは、私と片桐さんしかいないと告げる。

『蜂蜜パイ』
小説家である淳平は、大学時代からの友人小夜子の娘、沙羅に創作の物語を聞かせていた。
沙羅の父親は、やはり大学時代からの友人高槻だった。当時小夜子に想いを寄せていた淳平だったが、親密な関係が壊れることを恐れるうち、高槻から小夜子に告白し付き合うことになったと告げられる。
それから1週間部屋を出ることさえ出来なかった淳平の部屋に小夜子が訪れる。
それから数年後、小夜子には沙羅が生まれ、他に好きな女ができた高槻と小夜子は離婚する。
沙羅を含めて奇妙で親密な関係を続ける4人だったが、神戸の地震の頃から、小夜子が夜中に奇妙な行動を取るようになり、次第に淳平と小夜子の関係が変わっていく。

それぞれの物語は直接的には震災には関係ないのですが、震災の影響を受けて著者がつむぎだした小説と言えるでしょう。
例によって(?)奇想天外な大人向けの童話のような短編集ですが、個人的に「蜂蜜パイ」はとても好きですね。淳平と小夜子の微妙な関係が、心に染みてくるようです。

恋愛  ★★★★★
スリル ★★★ 
感動  ★★★★
総合  ★★★★★

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THEME:本の紹介 | GENRE:小説・文学 |

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