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「永遠の0」の作者、百田尚樹の新作です。単行本ですがおすすめの感動作です。 明治18年、裕福な家庭に生まれた国岡鐵造は、体が弱く高等小学校卒業後は父の商いを手伝い、中学へ進学することを許してもらえなかった。 しかし鐵造は父に隠れて猛勉強し、ひそかに受験した中学に合格し進学した後、親元を離れて神戸高商(現在の神戸大学)に進学する。 日本中から優秀な若者が集まる神戸高商の中では目立つことのなかった鐵造は、神戸に住む資産家の日田重太郎と運命の出会いを果たす。 多くの同級生が国家を動かす銀行や商社で働きたいという中、鐵造は商人になって、中間の商社を通さず直接消費者に商品を売ることにより、生産者も消費者も同時に潤う社会の実現を考えていた。 そのような想いは学友達には馬鹿にされるが、日田は鐵造を認め、卒業後小さな商店に勤め、いづれは石油を商う会社を設立したいと熱望する鐵造に無償で巨額の資金をあげるという。 出資に際して日田が鐵造に出した条件は3つ。家族で仲良く暮らすこと、自分の初志を貫くこと、そしてこのことを誰にも話さないこと、だった。 鐵造はその資金を元に明治44年(1911年)、九州の門司で国岡商店を起業する。 しかし、それからの人生は波瀾万丈であった。数々の困難を乗り越え、事業を発展させる鐵造の信念は、「商売の目的は自分たちが儲けることではなく、日本の発展に寄与すること」であった。 すべての社員を自分の子供と考え、教育し、満州やアジア諸国にもどんどん進出する鐵造であったが、やがて太平洋戦争の敗戦で海外のすべての資産を失う。 商う石油も手に入らない中、鐵造はそのとき1千人になっていた社員を一人も馘首することなく、やれることはなんでもやろう、と重役たちに言う。 やがて鐵造は、さらなる壮絶な障害を越えて日本の歴史に残る「仕事」をいくつもやり遂げる実業家となる。 私が今まで読んだ本の中でも、いちばん良かった作品かもしれません。 「この物語に登場する男たちは実在した。」と冒頭にあるように、実話です。 国岡鐵造と彼を信奉する優秀な社員達の壮絶な物語です。 特に若い男性に読んでもらいたい作品です。 恋愛 ★★★★★ スリル ★★★★★ 感動 ★★★★★ 総合 ★★★★★ |