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kumago

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  • 関西在住会社員。読書はもっぱら電車の中。熱中のあまり乗り過ごすこともしばしば。でもそんな小説に出会えたときは最高!
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三十光年の星たち 宮本輝

京都の小路(こうじ)の平屋に住む坪木仁志(ひとし)は30歳の今まで職を転々とし、いま現在は彼女が作った革製品を販売するというビジネスを始めたのだが、早々に行き詰まり彼女にも逃げられるという有様だった。
逃げた彼女のために、並びの平屋に住む佐伯平蔵という老人から80万円を借りていた無職の仁志は、期日までに返せる見込みがなくなり、仕方なく手持ちの車を売って借金の一部を返そうと平蔵に直談判に行く。

すると、平蔵はその車を使って自分の運転手になることで、日当を借金から差し引くと話す。
平蔵はこれまで何人もの志を持った女性が商売を始める際に無利子無担保で金を貸してきたのだった。

車の運転手として平蔵が金を貸した女性たちに会いに行く旅に同行することになった仁志は次第に平蔵に心を開き、平蔵も仁志を信頼する。
その旅はまた、仁志が自分の考え方や人生に足りないものを見つめる長い旅の始まりとなる。

この物語には、仁志と平蔵のほかにかつて平蔵が融資した女性の息子で美術骨董の店に勤めるトラちゃん、同じく平蔵が融資しレストラン経営で成功した月子さんなど、人間味の深い人物がたくさん登場します。

美しい京都を舞台に、人が人として人と交わることの美しさや、人生に起こるいくつもの善いこと悪いことにどのように立ち向かうべきか、そこから何を得るのかについて考えさせられる作品だと思います。

思わず登場人物に感情移入してしまい、その登場人物が感じているであろう気持ちに寄り添いせつなくなる場面もあります。

個人的には数ある宮本輝の名作のなかでも最高傑作のひとつだと思います。

(単行本のみ)

恋愛  ★★★★★
スリル ★★★
感動  ★★★★★
総合  ★★★★★


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THEME:本の紹介 | GENRE:小説・文学 |
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